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【モトクロス】全日本MX選手権 第4戦 SUGO大会レポート

~ 2019 全日本モトクロス選手権 第4戦 SUGO 雨 気温19度 ~

 梅雨のレースとなった今回、SUGOのコースは厄介である。土質も独特で、水分を含むとこびりつく様な粘土質となる。
土曜日から降り続く雨の影響もあり、コース上は泥沼化し、より多くの水分を吸収しサラサラ状の部分と粘土状部分が交互にマシンと体に重く伸し掛かる。
このような状況の中、マシンを走らせるだけでも大変なコンディションで、マシンのポテンシャルを思う存分に発揮出来るテクニックがあれば、どのような状況下でも常に優勝している事だろう。
予選A組7位、決勝ヒート1:22位、ヒート2:9位という結果となった。

 今回は、マフラーの開発をどのように進めているのか?進めてきたのか?そのキモに迫る“触り”の部分に焦点を当ててみる。
これまで約1年半の開発期間を経て、やっと満足いく性能を引き出すことが出来てきた54Rマフラーだったが、様々な仕様を検討し、目論みを立て、試作し、評価し、また造ってきた。まさにトライ&エラーだった。
ここ最近では“1ピストン2排気ポート”のエンジンの特性を掴みはじめてきたことから、管径と管長のバランスをどの仕様で合わせ込むのか?
様々な組合せというか、仕様毎にマフラー+エキパイで検討してきた。GOSHIが出した・・・いや出せた答えは1つだった。

 第1戦 熊本大会では、“暗いトンネルの出口から、やっと光”が見え始めてきた段階で、まだその本質は掴めきっていなかった。
開発メンバーも不安げにコースサイドで手を合わせている。「スタート、前に出れるのか?!何が足りない?もう少しなんだが・・」と自問自答しながらスタートラインを凝視していた。
結果は、予選A組1位通過!までは良かったが、決勝では、ヒート1が9位、ヒート2が22位という結果、まだまだ表彰台は遠い・・・。

 第2戦の埼玉大会では、更に改善を施した仕様だったが、熊本での性能から大きな変化は無かった。が、決勝ヒート2でなんと“3位表彰台”を獲得!
メンバー全員がそのポテンシャルを確認、「悪くないんだ!?方向性は合っている!」確信を得た。
本社へ戻ると、早々にアイデアから仕様を検討・試作・テスト、造り込んでいった。その結果、今の“54RF-KB03-KC02-32”が完成した。

 第3戦の広島大会、出力的には、ほぼ完成に近づいた54Rだった。あとは、チームに任せるしかない。朝のフリー走行、マシンが走っていない!?
これでは、勝てない!チーム内に不穏な空気が流れた。機上での数値は間違いないモノだったはず。再度確認と調整を行い燃調の見直しでなんとか間に合せた。
予選B組4番手。決勝は、ヒート1:11位、ヒート2:転倒リタイヤとなったそのヒート2では、上手く先頭集団の4番手で走れていたが、他車と接触、残念な結果となった。

 マフラー開発は着実に進んでいる。しかし、レースで勝つ為には、まだ足りないモノがある。それを見つける事は、そう簡単な事ではない。
たとえ全ての駒が揃い、土俵に乗れたといても、その上でどう戦うのか?“チーム力”がモノを言うこととなる。

「CRF250R 19モデル」のマフラー開発は、そろそろ終盤に入る。駒は揃いつつある。
次戦“岩手大会”は2週間後、もう時間が無い。不足の無い様、確実に進めて行くしかない。

 2019シーズンも残すところ後4戦、結果も着いてきている。そして終盤には“新たな武器”を投入することになる。

記:レーシング部

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